阪神大震災から満16年 「第16回偲び話しあう会」開催

 2011年1月17日、阪神淡路大震災から16年を迎えました。あしなが育英会では震災遺児家庭の追悼式「第16回今は亡き愛する人を偲び話しあう会」を、1月15日、神戸レインボーハウスで開催しました。参加者は、震災遺児家庭20世帯29人の方々が出席、学生ボランティアなどスタッフを合わせると約90人が参加しました。

 「追悼式」では亡くなられた方々に全員で黙祷をした後、『亡き愛する人への言葉』を福井麻美さん(大学4年)、伊藤真衣さん(大学4年)らが捧げました。

 福井さんは、「(あしながの)ヘルパーとして親を亡くした子どもたちと出会いました。遊んだり、話したりすることが楽しく、子どもと関わる仕事に就きたいと思った。お母さんに報告です。今年大学を卒業して、保育士として働くことが決まりました。夢をかなえることができ、今は喜びと不安で胸がいっぱいです。これからは少しでも誰かを支えられるような人間になりたい」と語りました。

 伊藤さんは、「マイはお父さんがいつか帰ってくるのではないかと思っていました。でも、お父さんは帰ってこなくて、マイもいつのまにか大学卒業の年になってしまいました。最近、『お父さんに似てるところがある』とお母さんから言われました。ちょっとだけうれしかったです。14日はお父さんの誕生日ですね。おめでとう。マイはもう大人なので、これからはお母さんを養っていけるように頑張って働きます」と誓いました。