第81回あしなが学生募金終了☆ 台風、首都・関西圏に打撃!授業料無償化でも遺児母子家庭45%が教育費不足!竹下景子さん、桂小金治師匠も応援=東京・有楽町

 10月23日・24日・30日・31日の4日間、全国約200か所の駅頭・街頭で行われた「第81回あしなが学生募金」が終了いたしました。遺児学生と共に街頭で呼びかけてくださったボランティアの皆さま、そして、募金に快く応じてくださった皆さまに心から感謝申しあげます。

 「高校授業料無償化」の影響でご寄付が減少傾向にある中、学生募金事務局は4日間、皆さまのご理解とご支援を得られるよう必死に呼びかけました。しかし、10月30日、全国的に台風14号の影響による風雨に襲われ、特に首都圏と関西が、ボランティアと通行人の減少で打撃を受けました。募金額は現在集計中ですが、首都圏では前回比1000万円減と予想されています。

 そこで、学生募金事務局では、郵便振替によるご寄付を呼びかけています。長引く不況で遺児家庭の生活はますます困窮し、遺児の進学にも支障をきたしております。ご支援ご協力をお願い申しあげます。
 また、あしなが育英会への直接ご寄付(ホームページからクレジットカードでのご寄付)も承っております。
 ☆郵便振替口座:00140-4-187062「あしなが学生募金事務局」☆
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 「高校授業料無償化になっても、遺児母子家庭の45%が教育費の不足を訴えています」
 第81回あしなが学生募金(中島善徳局長・帝京大学4年)「オープニングセレモニー」が、10月22日、東京・JR有楽町駅前で行われ10月23日、24日、30日、31日の4日間、全国一斉200拠点行われる街頭募金への協力を呼びかけました。

 セレモニーには、あしなが運動の創始者である岡嶋信治・あしなが育英会名誉顧問、42年前に当時のNETテレビ「桂小金治アフタヌーンショー」で玉井義臣(現あしなが育英会会長)とキャンペーンを展開し「あしなが運動」を飛躍的に前進させた落語家の桂小金治師匠、そして、阪神大震災以来、毎年1月17日に朗読会を開催し、その収益金を神戸の遺児のためにご寄付くださっている女優の竹下景子さんが応援に駆けつけてくださいました。=上画像・撮影/渋谷敦志

 遺児・高校奨学生を代表して、中村彩乃さん(静岡県高3年)が「父の死から命の大切さを知り、命の現場で働く看護師になろうと決めた。それが私の夢であり父への精一杯の親孝行です」と、声を詰まらせながら将来についての作文を朗読すると、竹下景子さんも涙ながらに「私も2人の子どもがいます。ここに並んでいる遺児のみなさんの歳と変わりません。他人事ではなくなりました。同じ思いでいてくださる皆さん。どうかご理解とご協力を心からお願い申しあげます」と呼びかけました。

 桂小金治師匠は「私は数えで85歳。健康な毎日を送っています。これも丈夫に生んでくれた両親のおかげです。遺児の皆さんには親がいません。人の愛を受けた人は人を愛する心を持ちます。皆さんの温かい心を遺児に伝えれば、遺児は不幸な人に幸運を与えてくれる大人になるに違いありません」と語り、草笛で「上を向いて歩こう」を奏で、遺児たちを励ましてくださいました。

 岡嶋信治さんは「私は知っています。万人の力の偉大さを」と、49年前、「『走る凶器』に姉を奪われて」の題で朝日新聞「声」に投書し、全国民に交通事故撲滅を訴えたときの情熱そのままに遺児救済にかける思いを語りました。

 あしなが育英会が8月に行った「遺児家庭の母親アンケート調査」(調査結果詳細 10の発見 母の声)によると、高校授業料無償化でも44.7%が「教育費不足」で、公立高校生世帯の33.3%、私立の20.1%が「教育費の負担が変わらない」と答えていました。「さらに負担が増えた」が公立15.4%、私立9.6%でした。 ※「10年8月遺児家庭の母親アンケート調査」の結果を踏まえ、第81回学生募金では「無償化でも遺児には奨学金が必要。あしながさん大募集!」を約1万人学生が全国の駅頭・街頭で訴え協力を呼びかけます。
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